2022年12月23日金曜日

文章全体の流れを作る方法

 私は書籍の編集者です。

なので、書籍を書くことは全く苦ではありません。


しかし、書籍の場合、かなりの長文となるため、最後まで飽きさせずに、分かりやすく展開させていかなくてはならないのにも関わらず、それが苦手な人が多いようです。


書籍というと他人事に思えてしまうかもしれませんが、昨今のブログ記事は最低でも1000文字以上、できれば3000文字と言われております。

そうなってくると、もはや長文と言っても過言ではありません。

なので、ブログでも目次をつけて、見出しをつけることを推奨されているはずです。

そうなると、やはり全体の流れが重要になってきます。


そこで、今回はその流れの作り方について、説明しようと思います。


文章全体の流れを考える時、絶対に最初から書いていかないようにしてください。

これをやってしまうと、場当たり的な文章になってしまし、どうしても尻窄みになってしまいます。


なので、まずは俯瞰して考えるということを覚えておいてください。


そして、どういうことに悩んでいる人をターゲットに設定し、その人の現状をスタートとします。

次に、どうなりたいのかという到達点を設定し、そこをゴールとしてください。


あとは、どうやってスタートとゴールを結びつけるかを考えるだけです。


もちろん、これを直線で結んでも読み手は納得しないので、段階的に説明しながらゴールに誘導するイメージです。

ここで、その段階的に説明するというのが、流れを作る作業となります。


それを見出しだけで考えてみましょう。


例えば、ブログを出版する方法だとします。

スタートはブログをやっている状態、ゴールは出版すること。


見出しを立てていくなら、以下の感じになります。


出版を目指すなら、まずは記事数を確認しよう

記事数が確認できたら、それぞれの内容を精査しよう

内容がせいさできたら、出版企画書を書こう

出版企画書が完成したら、出版社に売り込もう

出版社に売り込めたら、あとは返事を待つだけ


返事で採用の連絡が着たら、出版をすることができます。


このような感じで、見出しを前段、後段に分けて、後段のフレーズを次の前段に使うことで、何となく前後につながりを持たせることができます。

あとは、徐々にゴールに向けてずらしていくイメージです。


長文を書く場合に、いきなり文章を書き始めるのではなく、こうやって、俯瞰して考えながら見出しを先に立ててから書くと、文章全体の流れをつくれるようになり、最後まで飽きさせずに、分かりやすく展開させることが可能になります。

2022年12月2日金曜日

情報発信は振り切ろう!

 編集という仕事をしている以上、企画を考えるということは日常茶飯事。

いろいろな雑誌の企画を立ててきましたし、書籍の企画も考えてきました。

おかげさまで、バズが起こった企画もけっこうあります。


一方、編集者として、たくさんの企画書に目を通してきました。

そんな私から見て、ほとんどの企画がつまらない…のです。

もっと言えば、「へぇ〜」とは思うけど、「マジか!」とはならないんですね。

つまり、バズは起こらないってことです。


では、手っ取り早く、バズを起こす企画の考え方を紹介いたします。


それは、何であれ、振り切ることです。

ときには、再現性を度外視してでも、振り切った方が面白い。


実際、私は家庭菜園をやっていたことがあります。

普通に家庭菜園といえば、畑に苗を植えて、肥料をあげ、収穫すると思うのですが、これでは話題になりません。

そこで、私がやったことは、お金を使わない家庭菜園です。

腐葉土は公園で落ち葉お拾って作り、堆肥はミミズコンポスト、油かすは廃油とおからをまぜて作り、石灰は貝を砕く。

水は井戸を掘り、苗は種を取ると法にふれるのでホームセンターの株を書い、優待券で購入。

とにかく、多少、不合理であったりしても、徹底的にお金は使わないことにしました。

そのスタンスが面白いと地方テレビや地方紙の取材を受けました。


要は、ここまで徹底している人はなかなかいないので、面白いという評価でした。


他にも、株主優待で有名な桐谷さんもそうですよね。

株主優待で生活し、その株主優待券を使うためなら、自転車でどこまででも行くというあれです。


節約術をテーマにするなら、光熱費をゼロにすると徹底する。

グルテンフリーをテーマにするなら、小麦を一切使わない。


「そのためにココまでやるか!」が面白いんです。

再現性はなくなるかもしれない、不合理かもしれない、それでも、数字ばかりを気にして、どんどん過激化している記事を投稿するより、読者が心の底から面白い、また読みたいと思ってもらえる企画を考えてみてはいかがでしょうか?


2022年10月28日金曜日

情報発信の立ち位置を決める

 自分が何か情報発信をする場合、どういう立ち位置で発信するかというのは、結構大事です。

立ち位置といっても、なかなかよく分からないと思うので、簡単に説明します。


ひとつは、専門家ポジション。

これは、自分が何かの専門家として、ノウハウやニュースなど、いろいろなことについて情報発信するスタイルです。

お悩み解決系がこのスタイルになります。


もうひとつは、実践者ポジション。

これは、自分が実践者として、レビューや悩みなど、実践している人ならではの生の声を情報発信するスタイルです。

闘病日記やダイエットブログなどもこのスタイルに含まれます。


今回、なぜこの立ち位置の違いについて書こうかと思ったかというと、このスタンスによってアクセスの集め方が違うからです。

そのことを知らずに、闇雲に書いていても、あまり効果がありませんので、注意してください。


では、それぞれどういう風にアクセスを集めるべきなのかについて、書いていきます。


まず、専門家ポジションのブログは、ユーザーが専門家の知見を探している人がアクセスするので、SEOでの集客に適しております。

逆に、実践者ポジションのブログは、そこに書かれている情報の正確さよりも、生の声を知りたい人がアクセスするため、アクセスしてくれた人に共感を与える必要があります。

そういう意味では、SEOよりSNSからのアクセスやブログランキングからアクセスを誘導した方が効果的です。

 

なので、実践者ポジションの場合はブログだけではなく、Twitterもやっておきましょう。

そして、ブログランキングなどにも登録しておくとよいでしょう。


2022年9月24日土曜日

伝える順番って大事

 ブログでも、メルマガでも、はたまたトークでも言えるのですが、相手に与える情報の順番というのは、非常に重要です。


例えば、「何か起業できないかなぁ〜」と悩んでいる人がいて、その人に「家事代行で起業しませんか?」と言ったとしたら、相手はどう思うでしょうか?

きっと、「家事代行業か…。なんか、こき使われそうで嫌だなぁ〜」で心の扉が閉じられてしまい、以上終了です。


でも、最初に「金なし、コネなし、学歴なしでも起業できるんだけど興味ない?」と問いかけたとしたらどうでしょう?

そして、さらに起業の難しさ、他のビジネスのメリット、デメリットを伝え、その上で「何ができなかったとしても、家事ならできるよね? その家事でこれぐらいの金額が稼げるとしたら、いいと思わない?」と言われたら、もうちょっと話しを聞きたくなりますよね。


つまり、相手にさっさと結論を伝えることも重要な場合もありますが、何でもかんでも同じ様に伝えても意味がないということです。


他にも、目的と手段を間違える人がいます。


例えば、「子どものためのゲームを作るプログラミング教室」と「子どものためのプログラミングをゲームを作りながら学べる教室」があった場合、お金を出す親の立場で、どっちに通わせたいと思いますか?

前者は、目的がゲーム作りで、プログラミングが手段。

後者は、目的がプログラミングで、ゲームが手段。

ということは、親として通わせたいのは、後者ではありませんか?


これも、伝える順番を間違えてしまい、本来の目的と手段が入れ替わっちゃった事例です。


このように、相手の心の扉を閉じさせずに、しっかりと伝えようと思ったら、相手の思考を考えながら、伝える順番を工夫してみましょう。

もしかすると、それで大損害が発生しているかもしれませんよ。


2022年8月22日月曜日

読者ターゲットを正しく設定する

ブログやメルマガなど、メディアを運営している場合、重要なのは読者ターゲットの設定です。


ただ闇雲にブログやメルマガを書いていても意味がありません。

あなたは、誰に向けて書いているのかを設定し、その人にどう思ってもらいたいと思って書くのか…。

これ、非常に重要です。


例えば、アフィリエイトを誰かに勧める場合、主婦なのか、会社員なのか、年金ぐらしのご老人なのか、無職のニートなのかで訴求するポイントが違ってきます。

訴求するポイントが違うということは、誰向けなのかによって訴求ポイントを変えて書かないと、その後の効果が大きく変わってくるということです。


注意して欲しいのは、研修講師などをされている人。

研修講師の生徒は新入社員かもしれません。

でも、その研修講師を呼び、お金を払ってくる人は社長や人事部の人だったりします。

だとすると、あなたは誰向けに情報発信をするべきなのでしょうか?


当たり前ですが、社長や人事部の人ですよね。


でも、新入社員とは実際に話してますし、反応もニーズも分かってますので、つい新入社員向けに書いてしまう人というのが、意外と多いです。

これでは、アクセスを集められたり、反応のいい記事は書けるかもしれませんがお金にはなりませんよね。


もうひとつ、事例を出します。


私のクライアントに社会保険労務士をされている人がいらっしゃいます。

その人からコンテンツの相談を受けましたので、ブログを読ませていただきました。

そのブログに、昨今話題の『働き方改革』についての情報がたくさん書かれてます。

テレビでも話題のキーワードでもありますので、当然、アクセス数も多いのに、クライアントは増えません。

いや、むしろ減っているというのです。


でも、考えてみたら当たりませですよね。


社会保険労務士さんは、ほぼほぼクライアントは企業です。

なのに、『働き方改革』という労働者保護寄りの立ち位置の情報発信をされている訳ですから…。


分かりやすく言えば、企業側は経営効率を上げるために、できるだけ残業代などを押さえたいと思っていたとします。


その時に、「残業手当は労働者の当然の報酬です。払わない会社があったら労働基準監督署にいきましょう!」という情報発信をしている社会保険労務士と、「残業手当について労働基準監督署に突っ込まれても回避できる就業規則の作り方」という情報発信をしている社会保険労務士とという情報発信をしている社会保険労務士とでは、どちらの社会保険労務士さんに依頼しますか?ということです。

そりゃ、一目瞭然ですね。


なので、ブログやメルマガなど、メディアを運営している場合、まずは自分の読者ターゲットは誰なのかを正確に把握し、その人に向けて、その人に喜んでもらえるように書くようにしてください。

重要なのは、その他大勢の反応ではなく、自分が決めた読者ターゲットの反応ですからね。


2022年2月18日金曜日

常に読者の視点で文章を書く

何か自分の体験などをベースに文章を書くということは、意外と多いと思います。

その中でも、ブログなんかは最たるもの。


自分の体験をベースにノウハウを体系化させて、文章にまとめますからね。


ただ、ここで気をつけて欲しいことがあります。

というのは、自分がゴールに向かって進んでいる時、いくつもの分岐があり、それを選択し続けて今のゴールに辿り着いたはずです。


でも、そのゴールから振り返ってみましょう。


スタートからは分岐だらけだったその道は、ゴールから見るとスタートまで1本道に見えてしまうのです。

分岐をYの字でイメージすると、分かりやすいかもしれません。


つまり、ゴールに辿り着いたあなたは、ゴールに辿り着くまでの苦悩を忘れ、ゴール側からスタートを見て書いていたりはしませんか?という話しです。


これは、成功本などを書かれる著者さんに多いのですが、自分がなぜ成功したのかを書く場合、これを選択したから成功したとサラッと書いてしまうのですが、実際にその分岐の前に立たされた時に、どちらにしようか苦悩し、選択をして今に至っているということを忘れている人がほとんど。


これでは再現なんてとても無理だとは思いませんか?


だって、そのゴールに辿り着くためには、どちらかを選んだかというより、なぜそっちを選んだかが理解できなければ、自分の人生に置き換えて実践することはできませんからね。


だからこそ、スタート側からゴールを見て、途中途中の分岐を思い出し、なぜそっちを選んだのかを書くようにしてください。

ノウハウを体系化する上で、非常に重要な視点です。


たまに、意図的に苦労しだ黒歴史を封印される方もいらっしゃいますが、それはまた別の話ですね(笑)


2022年1月17日月曜日

ノウハウ記事はいい切ることが大事

 ブログで集客をする場合、誰かの悩み事を想定して、その悩みが解消するようなノウハウ記事を書かれることって、結構、多いと思います。


私も、検索してたどり着くブログなどを拝見するのですが、非常に残念な人が多いです。

というのは、せっかくいいことを書いているのに、最後の結論のところで「と思います」で終わわせてしまう。

これ、非常に残念です。


文章も、トークもそうですが、最後にどういう言葉で結ぶかで、全体の印象が大きく変わってしまいます。

読者が知りたいのは事実。

それなのに、「と思います」で終わるということは、「あくまでも書き手の考えです」と言っているのと同意であり、これは事実とは言えません。


なので、「と思います」で終わるということは、せっかく、なるほど、なるほど…と読み進めてきた読者の期待を大きく裏切ることになります。


今日の朝のワイドショーで、某首相の会見でのトークが入ってこないという話をしており、いくつかその原因が挙げられておりましたが、その中の一つに「と思います」で終わるということも入ってました。


ただ、逆に書き手として、断定すると叩かれたりしそうで怖いと思われる人の気持も分からないわけじゃありません。


大切なことは、文章の結びで言い切ることであり、リスクを取ることではありません。


では、どうすれば、リスクを取らずにいい切れるのかというと、結ぶ前に濁すということです。

例えば、「例外はあるかもしれませんが、この方法が最適なのです」みたいな感じ。

何か突っ込まれたら、「例外はあるって書いてますよね?」でにげられますよね(笑)


こんな感じで、ノウハウ記事は言い切ることが重要ですが、言い切る自信がない場合は、言い切る手前で逃げ道を作っておきましょう。