2014年6月19日木曜日

出版とWEBマーケティング

出版とWEBマーケティングは、実は切っても切れない関係にあります。

出版する場合、必要なのは出版企画書。
この出版企画書を作成するために考えるプロセスは、次の通りです。

目的を決める

読者ターゲットを決める

ニーズを調べる

内容を考える

販促を考える

実は、このプロセスは、WEBでも同じですよね。
出版も、WEBも、コンテンツ作成という意味では、同じですから。

さらに言えば、今は本を著者が売る時代です。
著者が本を売る場合、どうしてもWEBを連動せざるを得ません。

そういう意味では、著者を目指す人にとって、今後、ソーシャルメディアマーケティングやリストマーケティングなどのWEBマーケティングは必須のスキルと言ってもいいでしょう。

そして、電子出版が普及した場合、この傾向はさらない強くなります。
電子出版は、ネット書店で売られる以上、ほとんどの場合が検索エンジンを経由することになります。
そうなると、検索結果の上位の書店しか売れなくなる現実は容易に想像できます。

さらに言えば、そのネット書店で自分の本を見つけてもらうためにも、やはり検索ということになります。
検索ということは、やはり、キーワードから期待されているコンテンツをイメージして、本を作らなければ、なかなか売ることは難しいということです。

今後、出版業界では、コンテンツ作成力とWEBマーケティングは両輪となります。
そういう意味では、この両輪をお持ちの方が出版する上でも有利になると言えるでしょう。

2014年5月24日土曜日

話題の電子書籍について

ここ数年、“電子書籍元年”と言われているのにも関わらす、なかなか普及しない電子書籍について書きます。

この電子書籍ですが、皆さんはどのようにお考えですか?

著者として考えた場合、電子書籍の登場は、誰でも身近に出版できる環境が整ったと言えるのかもしれません。
お金はかかりますが、出版社の決済は必要ありませんからね。

ただ、逆に言えば、商業出版の最大の価値である、出版社が「この内容は世に出すべきだ」というお墨付きが無いということでもあります。
そして、お金を出せば、誰でも出版できてしまう以上、自費出版と同じレベルと言えるでしょう。
その上、現物もあるわけではありませんから、重みも一切ありません。

あれで、出版したといえるのでしょうか?
そして、ブランディングになるのでしょうか?

現状では、電子出版をやっている出版社というのは、紙の本を出していないところがほとんどです。
出版社というより、システム会社のようなところが多いですからね。
つまり、プロの編集者も介在していないコンテンツということになります。
実際、内容も酷いものが多いですからね。
あれなら、情報商材の方が、それなりの値付けをできるだけマシなのかもしれません。

弊社にも電子書籍の編集の依頼をいただいたことがありますが、編集費が紙の商業出版に比べ、五分の一以下だったこともありお断りさせていただきましたからね。
プロの編集者は、電子出版の仕事に手を出すことはないでしょう。
あるとしたら、仕事に困っている力のない編集者ぐらいだと思います。

では、電子出版に価値は無いのか?

それは違います。
あくまでも、紙の商業出版と比較するから価値が無いのであって、電子出版ならでは使い方を考えたらいいのです。

市場が小さく、商業出版では難しいと言われたコンテンツなら、多少高額でも問題ありませんから、しっかりと編集費を捻出し、電子出版で出してみるとか…。
自社のテキストやマニュアルなどを小ロッドで印刷して販売するなら、電子出版でも販売してみるとか…。
内容に絶対の自信があるのなら、出版社に口出しさせずに、電子出版で出してみるとか…。

電子出版には、電子出版ならでは使い方があるんだと思います。
それを考えて取り組む分には、電子出版という新たなメディアが生まれたことは、十二分に価値があると思いますよ。

ということで、くれぐれも紙の商業出版の代わりとして、電子出版の誘いを受けたら、必ず、キッパリとお断りしましょう。

2014年4月3日木曜日

書籍とブログの違い

弊社で開催している出版実現セミナーでは、出版を目指すのであれば、原稿のネタ帳としてブログを書くようにお話ししています。
しかし、多くの方が、出版するコンテンツを無料で見られてしまうブログにアップすることを躊躇しているようです。

そこで今回は、『書籍とブログの違い』について書きたいと思います。

では、改めて、書籍とブログの違いって、何だと思いますか?

書籍は有料、ブログは無料
書籍は紙媒体(アナログ)、ブログはネット媒体(デジタル)
書籍は出版社のお墨付き、ブログは自己満足

など、いろいろあると思います。
ただ、だからといって、書籍のネタをブログに書くことを躊躇することはありません。

これらのことをひとつずつ説明していこうと思います。

『書籍は有料で、ブログは無料』。

確かに書籍は有料で、ブログは無料です。
では、同じ人が同じ事を書いているとしたら、有料と無料でそこに書かれた内容の価値は変わりますか?
変わりませんよね。
では、何が違うのかというと、読む側のモチベーションです。
有料ということは、そのコンテンツを読むためにお金を支払うほど読みたいということですから、最初から最後までしっかり読んでいただけます。
逆に無料ということは、いつでも読めるコンテンツということになるので、つまらないと感じた瞬間に他のページに移動してしまいます。
つまり、ブログの記事を最後までしっかり読んでもらうために、最初に結論を書きましょうというのは、ここに起因しています。

次に『書籍は紙媒体(アナログ)、ブログはネット媒体(デジタル)』。

紙媒体は必ず片方を綴じられていますので、前からしか読めません。
しかし、ブログの場合、検索エンジンから誘導される記事は、全ブログ記事のどこに誘導されるか決まっている訳でありませんので、誘導された記事だけを読みます。
なかには前後の記事を読む場合もありますが、起点は人によって違うはずです。

最後に、『書籍は出版社のお墨付き、ブログは自己満足』。

書籍は、必ず、出版される間に編集者のチェックを受けて、修正されて本になります。
編集者によって本に出す価値を認められ、手を加えられて、はじめて商品価値の高い書籍になるのです。
だからこそ、商業出版の書籍には価値があるんです。
逆にブログは、自分が書きたいことを、書きたいように書いて公開することができます。
何でも公開できる以上、情報の信頼性や商品価値に疑問を持たれても仕方ないですね。

ということは、書籍とブログというのは、著者が公開するメディアという意味では、近しい部分はありますが、まったく違うメディアなのです。

言ってしまえば、書籍はしっかり読む気の読者が手にする体型だった商品価値の高いコンテンツ。
そしてブログは、読む工夫をしっかりしないと読まれることのない、自由に書かれたコラム集の集合体。

つまり、書籍の価値というのは、前から読んでしっかり理解する体型だったコンテンツということであり、これが書籍の価値なのです。

なので、いくら自分のノウハウをネタ帳替わりにブログにアップしたそしても、それはあくまでもこら体系立っていないコラム集の集合体にすぎないため、そのコンテンツの価値を全く損なうことはないのです。
実際、ブログにノウハウを全てアップしていたとしても、しっかり全ての記事を読んで頭の中で体系立てて理解している人というのは皆無ですし、書籍を買って文句を言われることはありません。

書籍とブログにはそれぞれの特徴理解して、その特徴に見合った使い方をしていきましょう。
決して、ネタ帳として使うことに躊躇する必要なんて、ありませんよ。